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■ハイドロレンタルシステム

 

 現在のレンタルスタイルは植物を頻繁に交換する分コストも高くつく。この問題を解決するのが自動給水鉢による寄せ植えだ。

 今回は温室費や人件費を押さえて良い植物をリーズナブルに供給できる方式を紹介する。


● 植物レンタル業の現状

 現在の一般的な貸し鉢スタイルは、大鉢、中鉢、小鉢のそれぞれ単品レンタルであり、それを2ヶ月に1回ほど交換する方式が通常である。また、業務としては、男性が2人がトラックに乗り交換を行い、温室では植物の管理・再生のための管理も必要になってくる。
 植物レンタル業者も、人件費の高騰、労働条件の改善、交通渋滞による交換効率の低下などから、コストに占める植物交換費用の割合が年々増える一方である。しかしレンタル価格はバブル崩壊以来キャンセルだけでなく低価格競争により2桁のダウンをしてしまっているのが現状であろう。そのため、コストバランスを合わせるために本来の目的である植物とサービスなどの変勤費を圧縮してしまっている。今後は毎月交換しなくてもお客様に納得してもらう方式を考えなければ対応できなくなるだろう。

 植物を交換しなければレンタルではないというのは日本だけの考え方で、欧米ではメンテナンスが主体で、交換は植物が傷んだ時だけするのが通常。頻繁に交換する日本の方式は世界でも殆どないようだ。しかし、定着した従来の方式を崩すには付加価値が付けられ人件費等の固定費を安く押さえられる方法を検討する必要があるだろう。

● 新しいレンタルスタイル

 昨今、バブルの崩壊以来レンタル植物のキャンセルが相次ぎ、さらに価格の維持は出来なくなってしまった。温室と男性が必要な今までの業務では固定費が高く、良い植物をリーズナブルな値段でお客様に供給する事は困難になってきている。
 新しい体制として、温室が要らずワゴン車を使い、パートタイムの女性で簡単に行え、しかも寄せ植えの植物を今までの価格以下のレンタル料で設定できる方式が必要だ。このようなレンタル業の合理化だけでなく、フラワーショップでも簡単に行える植物レンタルがあってもいいのではないだろうか。

 これを可能にするには、生産メーカーと一体となったハイドロカルチャーシステムの導入が必要であろう。

● 寄せ植え用自動給水鉢の出現

 観葉植物は交配で新しい品種を作出することは殆どなく品種も昔からあまり変わっていない。目先の変わった商品をつくるには、寄せ植えにしてこれまでの単品イメージを変えることも必要だ。 品種の組み合わせ次第で何通りもの商品が構成できる。
 コンテナガーデン感覚で、交換しなければ環境にも馴れ、下草などの生長も楽しめる。どうしても交換しなければならない場合も、寄せ植えの中のすべての鉢を交換しなくても、中木あるいは下草のみを交換するだけでも変化が付けられ省力化にもつながる。この寄せ植えは従来から行われていたが料金が高いのが難点であった。ハイドロカルチャーの自動給水鉢は安価な寄せ植えレンタルを可能にするシステムといえる。

 給水間隔の設定により、乾電池式のエアーポンプが動き、鉢底のタンクから給水を適時に繰り返し、植物の管理を自動化したプランターが開発された。したがって、素人でも簡単に植物管理が行えるだけでなく、無機質の発泡煉石を植込材料にしたハイドロカルチャーは大変清潔でしかも軽量である。また、植物は必要な時に必要なだけ生産農場から送られ、温室を持たなくてもレンタルを行える。商品自体のコストは従来型よりかかるが、それもリースにすれば初期投資はいらない。ランニングコストが低いため、付加価値が付いたこれら商品も安価に行える。自動給水鉢はこのような小型のプランターだけではなく高木植栽用の直径1.2mの大型プランターもある。

● 普及と需給のバランスを

 ハイドロカルチャー植物の問題点は、室内緑化の80%がハイドロカルチャーであるヨーロッパと違い、日本ではさほど普及してないため、土植物に比べ品種も少なく価格も高い。しかし普及すれば、日本の生産者では採算の合わなくて作らない品種を東南アジア等から完成品輸入(土を使っていないため)ができるから、かえって品種は多くなる。
 価格についても、水、肥料管理の自動化が出来るため安価に生産できるようになる。今後の課題は、普及と需給のバランスをいかに取るかだろう。

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